2008年 02月 26日
物の見方 「糸口」 その8~続続 芸術と美術~
 〇 芸術は、その内容であり、内容は個性である。

   個性は、先天的自己(生まれながらに、天から与えられたもの)

         後天的自己(本人の眞理追求によって培われたもの)

   と書きましたが、判りにくいので、も少し詳しくしてみましょう。


 〇 先天的自己とは、天才のことです、生まれ乍らにして、何の努力もなしに、

   「糸口 その3」で述べた 「宇宙のバランス、命のバランス」を

   体内にもって生まれた人で、線を引けば線が、楽を奏でればその旋律が、

   宇宙のバランス、自然の摂理に適った、線になり、音になり、

   見る人、聴く人の心に、ここちよい昂揚や沈静、

   その他(緊張、調和、安定、安心、清浄などの感)を与えられる表現力を持ち、

   物の良し悪しを、直感的に判断する力も 備わっていたのです。

   ただし、大方夭折する運命であったようで、

   これは命(寿命)と引き換えに、天から与えられた能力だったのでしょうか?

 〇 後天的自己(本人の眞理追求によって、培われたもの)については

   糸口その1~その5などで、

   桃山茶人の物の見方の完成過程の核心部分(一部かも)についてのみ、

   触れましたので、ここでは「芸術とは」の個性の中身について、

   個性は又、その人の人格人格とは人品人柄などで
 
 〇 人品は=人品の良い人は、それがおのずと作品に現れる などと言われる

   「品性」のことで、これは、多くは、「生まれ」「育ち」に大きく左右されるものです。

   

 〇 広き野を、流れゆけども 最上川

          海に出るまで にごらざりけり

                    昭和天皇の御製です。

   バーミアンは 月ほのあかく 石仏は(みほとけ)

          御貌削がれて 立ち給いけり (アフガニスタンにて)

                    香淳皇后の御製。

   「生まれと育ち」のせいで俗にふれていない魂魄で詠む歌は、

   やはり透明で、いつくしみがあります、丈高い歌です。


 〇 芸術作品に限らず建築、彫刻、絵画、刀、焼き物、等々

   人の作った物は、大方 時代を遡るほど良い、というのは、

   昔の職人は、自然から多くを学び、自然の摂理、眞理を知り、

   神仏を敬い、畏怖し 正直で素直で、俗を離れ、確たる信念を持って、

   物作りをしたからでしょうか。

 〇 (眞実を知る人と、そうでない人は、想いが違う、

   想いの違いが作品に出る、 如実に、でる 確実に出る)


 〇 2月17日夜のTVで、弥生人が残した謎の木製品、

   現代の人間国宝3人が復元に挑む、というのがあり、

   発掘された二千年前の美しき器の復元に挑んだ3人の木工家は、

   先人の知恵と、工夫と、技術に、驚嘆し 

   改めて木工芸の心の何たるかを教わったと・・・


 〇 人格の内容について、魯山人は、

   「学問、教養、審美力、信心、正直、素直、才智」などで、

   これらが作品の内容となり、この内容が含蓄で、含蓄は信念を作り、

   信念のあるものは、足が地についていると。

   注) 含蓄は<自己の内容>

                              続く
by hokorin-touchan | 2008-02-26 18:59 | 物の見方


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